hon!heac!book!

読書記録を中心に日々の生活で考えたこと、思ったことを書き留めていこうと思います。

「絶景・秘境に息づく 世界で一番美しいシャチ図鑑」

私の娘は今4歳なのだが、2歳の頃から2年間ずっとウミガメにはまっている。きっかけは下関の海響館でみた三匹のウミガメ。「パパとママと娘みたいやね」といって喜び、小さな小さな300円のぬいぐるみを買った。その後、近くの子育て支援センターで、自分のいらなくなったものを他の方に譲る制度、無料ボックスなるものの中に抱き心地のよいカメのぬいぐるみを発見し、即座に譲り受けた。そのカメはかれこれ2年以上の付き合いだ。

娘のウミガメ好きに付き合い、カメのぬいぐるみは増え、海の生き物図鑑は増え、水族館に行く機会も増えた。そうすると、私自身も海の生き物に並々ならぬ興味があることに気づいた。特に大型の海獣、イルカなど。そして思い出した。自分が幼いときに和歌山のアドベンチャーワールドで見たシャチのショーを。ああ、私シャチ好きだわ。うん。

そんなタイミングで出会えた本。表紙を見て、楽天ブックスにて衝動的に買ってしまった。

実は図鑑を一冊の本として最初から最後までぶっ通しで2日間くらいで読み切ってしまったのは初めてだ。本当に面白かった。根っからの文系の私、自然に関わる書物などほぼ読んだことがない。ページをめくるたびに世界が広がり、頭の中が、世界が広がった。

 

美しい、生々しいシャチの写真が添えてあるから、文章もずんずん入って来る。

 

動物の研究は何のためにするのだろう。きっと研究者は動物が好きだから調べてるのだろうと思っていた。それは間違いではないだろう。著者は絶対にシャチマニアであると思う。ただ、シャチという動物について私がこの本から考えさせられたのはシャチ以上のことだった。

 

「種とは何か」ということである。

いま世界の海に生きているシャチたちは、自分たちの暮らしぶり(独自の“文化”といっていい)をより確かなものにしており、そのことはとりもなおさず、たがいの違いをより際立たせていくものである。いま私たちは、シャチという種が分化していく、まさにその瞬間に立ち会っているといっても過言ではない。

ここまでいろんなシャチがいると思わなかった。シャチといえば、オタリアの子どもを投げ飛ばし、遊びながら食べるのかと思っていた。魚ばかり食べるシャチ、サメを追って食べるシャチ、クジラを襲って食べるシャチ、本当にいろんなシャチがいる。世界中にいる。そしてお互い交流しない。魚を追うシャチがアザラシを食べるシャチと交わることはない。

へえー!の連続である。

 

そもそも「種」とは何だろう。地球上にある生き物を先人はどのようにして分けたのであろう。なぜ種を分ける必要があったのであろう。疑問が次々に湧いてくる。

 

そんな時に訪れた香川県の新屋島水族館で興味深い展示があった。

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種で分けるとクジラとカバ、ウシが仲間で、マナティとゾウが仲間なのか!なんで?全然よく分からない。ただ確かに本物のマナティはゾウとなんとなく肌感は似ている気はした。

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きっとこのシャチの図鑑を読んでいなければこの展示は素通りしていたと思うし、こんなに疑問を持つこともなかったと思う。

 

だいたい、人が勝手に生き物を分けているのだから、やっぱりこう直します。ということもあるのではないか。それとも、現時点よりもどんどん生き物が進化していっているのだろうか。どのくらいのスパンをかけると生き物は違う生き物に分類されるくらい進化できるのか。

 

本当に疑問が尽きない。

 

インターネットで調べてみると、種を分けるという学問は「分類学」というらしい。分類学、奥が深い。もっと知りたくなった。

 

 

自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか

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分類と分類学: 種は進化する

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このあたりが気になるので今後読んでいきたい。

 

朝のバタバタの合間に 2019/11/20

 

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